株式の取得(子会社化)に関するお知らせ(TDnet)-連結財務諸表(資本連結)の改正について

更新日:
公開日:

TDnet(適時開示情報閲覧サービス https://www.release.tdnet.info/)によると2016年3月25日には7社が株式の取得(子会社化)について開示しています。


連結財務諸表に関する会計基準・実務指針

会計基準は企業会計基準委員会が公表している企業会計基準第22 号「連結財務諸表に関する会計基準(平成25年9月13日改正 以下、連結会計基準)」及び企業会計基準第21 号「企業結合に関する会計基準(平成25年9月13日改正 以下、企業結合会計基準)」です。

実務指針としては、公認会計士協会による会計制度委員会報告第6号「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針」 及び会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針(以下、資本連結実務指針)」など、並びに企業会計基準委員会による企業会計基準適用指針第10 号「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(以下、企業結合適用指針)」及び企業会計基準適用指針第22 号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」などがあります。

平成25年改正の連結会計基準及び企業結合会計基準、並びに改正に関連した実務指針は、平成 27 年4 月1 日以後開始する連結会計年度の期首からの適用(早期適用可)であり、既に適用が開始されています。

資本連結(子会社化)に関する改正のポイント

今回のテーマに関連して、子会社化に関連する資本連結の主な改正ポイントは次の通りです。

・子会社株式の追加取得や売却、及び時価発行増資等などの場合に伴う、親会社の持分変動による差額は資本剰余金に計上する (連結会計基準 第28項~30-2項、資本連結実務指針 第37項~39-2項、42項、47項、49-2項、企業結合適用指針 第237項など)。

・支配獲得時に計上したのれんの未償却額については、子会社株式を一部売却した場合等において減額しない(資本連結実務指針 第44項)。

・少数株主持分は非支配株主持分に変更とした(連結会計基準 第26項、資本連結実務指針 第23項)。併せて少数株主損益を、非支配株主に帰属する当期純利益に変更としている(連結会計基準 第39項(3)③、資本連結実務指針 第24項)。

・取得原価の配分について企業結合年度には暫定的な会計処理を適用し、翌年度に確定した会計処理を行った場合には、企業結合年度に当該確定が行われたかのように会計処理を行う。さらに当該企業結合年度の財務諸表に暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを反映させることとなる(資本連結実務指針 第7-2項、企業結合会計基準 第28項、企業結合適用指針 第70、73、74項)。従来は確定の影響額を翌年度の特別損益(前期損益修正)としていたが、改正により確定の影響額は企業結合年度に遡及的に反映させることになった。

・取得関連費用(外部のアドバイザー等に支払った特定の報酬・手数料等)は、発生した事業年度の費用として処理する(資本連結実務指針 第8項、46-2項、企業結合会計基準 第26項)。

以上の改正に伴い、企業会計基準第5号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」 、企業会計基準第6号「株主資本等変動計算書に関する会計基準」 、企業会計基準適用指針第8号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準等の適用指針」、企業会計基準適用指針第9号「株主資本等変動計算書に関する会計基準の適用指針」、企業会計基準適用指針第4号「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」も改正しています。

他社事例

EDINETで検索したところ、コニカミノルタ株式会社(平成27年10月1日 ‐ 平成27年12月31日)、アルピコホールディングス株式会社(平成27年10月1日 ‐ 平成27年12月31日)、株式会社エス・エム・エス(平成27年10月1日 ‐ 平成27年12月31日)、 青山商事株式会社(平成27年10月1日 ‐ 平成27年12月31日)(以上、四半期決算報告書)、DMG森精機株式会社(平成27年4月1日 ‐ 平成27年12月31日 9ヶ月決算の有価証券報告書)などが見つかりました。取得原価の配分や取得関連費用の改正を中心とした子会社化の注記の参考になります。



前の記事 | 次の記事