企業会計基準適用指針第27号「税効果会計に適用する税率に関する適用指針」の公表

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企業会計基準委員会(https://www.asb.or.jp/asb/top.do)は2016年3月14日に企業会計基準適用指針第27号「税効果会計に適用する税率に関する適用指針」を公表しました。


税効果会計基準と適用指針

税効果会計に関する会計基準は、企業会計審議会(金融庁)が平成10年10月に公表した「税効果会計に係る会計基準」です。

また、適用指針としては、日本公認会計士協会が公表した会計制度委員会報告第10号「個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針(平成23年改正)」及び監査委員会報告第66号「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い」など、並びに企業会計基準委員会が公表した今回の企業会計基準適用指針第27号及び企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」があります。

税率の適用については、会計制度委員会報告第6号「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針」、同会計制度委員会報告第10号「個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針」、同会計制度委員会報告第 11 号「中間財務諸表等における税効果会計に関する実務指針」など(以下、従来の適用指針)の中に記載があり、これまでの適用指針として適用されてきました。

企業会計基準適用指針第27号の内容

従来の適用指針からの主な変更点は次の通りです。

・法人税等について、決算日において国会で「成立」している税法に規定されている税率による(第5項)。従来の適用指針では税法の成立後、決算日において「公布」された税法に規定されている税率によるとしていた。

決算日までに税法が成立しさえすれば公布を待たずに税率を適用することになり、実務を安定的に行うことができるようにするという観点からの変更となります。

なお、住民税等の税率は国会の成立だけではなく、その後関連する改正条例が地方公共団体の議会等で決算日において成立していればその税率を適用します(第7項(2)①)。国会では決算日までに成立したものの、改正条例が地方公共団体の議会等で決算日までに成立していない場合には、標準税率が規定されている場合(第7項(2)②ア)と超過課税が規定されている場合(第7項(2)②イ)とで適用する税率の取り扱いが異なります。

適用時期

平成28年3月31日以後終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用となります(従来の適用指針は該当する記載の改正が予想されます)。

なお、同じく企業会計基準委員会から公表されている企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」は、平成28年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首からの適用となります(早期適用可)。

従って同適用指針の適用開始までは、会計制度委員会報告第6号「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針」、会計制度委員会報告第10号「個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針」、監査委員会報告第66号「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い」などがこれまで通りに、繰延税金資産の回収可能性の判断に関する適用指針として適用されます。



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