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利益計画作成のポイント | 前提条件について

今回はベンチャー企業や新規事業を立ち上げた企業が
利益計画を作成する際に押さえておくべき考え方として「前提条件」について説明します。


ベンチャー企業に代表される利益計画の特徴


これまで様々な会社の利益計画を見てきましたが、
ベンチャー企業や新規事業を立ち上げた会社の利益計画には共通点があります。

1.売上・利益数字の成長率が大きい

企業したばかりのベンチャー企業は実績が乏しい(これから実績を積み上げていくので当然の話ですが)。

そこで当然のことですが、将来の会社の姿たる利益計画が重視されることになる。

どの会社も独自技術や新規ビジネスに期待を膨らませて、売上・利益が急拡大するような利益計画を作成します。

2.計画数字の策定が困難である

革新的なアイディアや技術をもとに新しい製品・サービスを研究開発して事業化するのがベンチャー企業。

従って、当然のことながら計画数字を策定することは難しい。何もかもが新しいことだらけで「既存」という言葉が見つからない。

事業を進めていくと、大半のベンチャー企業は計画数字と実績数字が大きく乖離(かいり)してしまうことになります。

3.外部の協力を得られにくい

ベンチャー企業は新しいビジネスを展開しようとするわけですから、外部の利害関係者、例えば研究開発の資金調達を検討する場合の銀行やVC(ベンチャーキャピタル)、または製品完成・市場化の段階で提携する大手企業などから、ビジネスを理解してもらえず、協力が得られにくいということがあります。

また利益計画についても計画数字と実績数字が大きく乖離していれば、合理的な理由を説明できない限り、資金調達や取引契約の締結を実現することは困難になります。

利益計画を作成するポイント


それでは、上記のような特徴を理解した上でどのような点に留意して利益計画を作成するのか。以下にポイントを説明します。

1.前提条件について

ここで重要となるのが、「前提条件」という言葉。

急拡大する利益計画の背景には、「技術の製品化」「大手企業との契約成立や販売代理店の確保」「新プロジェクト開始による製造設備・人員の投入」といったように、利益計画を達成させるために重要な事項があります(「マイルストーン」といいます)。

上記のようなマイルストーンをどの時期に設定しているのか?
その時期に利益計画がどれだけ拡大するのか、具体的に影響が把握できているか?

利益計画を策定する前提となる事項ということで、「前提条件」といいます。

2.前提条件を設定した場合の効果

上記のようなことを検討した上で利益計画を作成しているかどうかで、同じ利益計画だったとしても外部利害関係者からの評価は全く異なってきます。

利益計画上に前提条件の記載があると、「この会社は分かっている」という印象になります。また説得力も違ってくる。
従って、資金調達の成功確率や各利害関係者の協力が得られるかどうかにもプラスの影響を及ぼす、ということです。

また、マイルストーンを検討することで、より合理的な利益計画を作成することにもつながる。

計画と実績の乖離も小さくなるし、もし乖離が生じたとしても外部の利害関係者に対して合理的な理由をもって説明することができます(事前に前提条件に合意した上で利害関係者も協力しているので、乖離の理由にも理解が得られやすくなります)。


まとめ


ベンチャー企業であれば強気の計画を押し出すことでポジティブな姿勢を見せていくことは当然の話です。さらに「前提条件」を考慮して利益計画を作成していれば、説得力を増すことができます。

情熱と冷静さを併せ持つ利益計画の作成のためにも前提条件を考慮することをお勧めします。

更新日:2014年12月11日
作成日:2013年11月6日
須藤公認会計士事務所
須藤恵亮


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