内部統制視点で仕事を効率化する意義(中小企業向け)

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「仕事の効率化」に明確な意義を見出して活動する会社かどうかであらゆる成果に違いが出てきます。

このページでは、中小企業で仕事を効率化する意義について、内部統制の視点から思うこと、考えることをコメントしました。


中小企業を例に仕事の効率化を考えると

中小企業では、管理部門を始めとして仕事に比較して人員が少ないのが現状でしょう(管理部門の業務は増やそうと思えばいくらでも増やせますので)。

従って、日常的な仕事を行うだけで手一杯、ということになりがちです。

ある意味、仕方のないことだと思います。

しかし、その一方で、日常の仕事に追われながらの現場であっても、「この業務は、こうすればより時間をかけずに、かつ有効性を低減せずに効率的に仕事できるはずだ」といった「気付き」はどの人でも多かれ少なかれ持っているのではないでしょうか?

このような「気付き」を業務に反映させるためには、日常の定常業務ではなく、「非日常的な業務」として取り組んでいくことになります。

非日常的な業務は、個人で対応するものから組織レベルで対応するものまで様々ですが、ここでは総称して「プロジェクト業務」と呼ぶことにします。


仕事の進め方:プロジェクト業務と定常業務の違い

上記の話と関連して、未経験の新しいプロジェクトを進めていく際に重要なことは、「試行錯誤」することだと思います。

以下、定業業務と比較してプロジェクト業務を説明します。

1.定常業務の場合

例えば、見積書の作成や給与計算、在庫の入出庫、といった定常的な業務プロセスであれば、社内でノウハウが蓄積されており、有効かつ効率的に実施する手続がマニュアルとして、または担当者の頭の中や手足に染み付いており確立されています(内部統制が整備運用されている)。

従って、当該業務の1回1回を社内で妥当と考えられる水準で実行することが、担当者に求められます。

以上から、内部統制の目的である業務の有効性・効率性の視点で取り組む(=決められた業務プロセスを運用する)ことが結果(例えばミスの減少や作業時間の短縮)につながることが分かります。

2.プロジェクト業務の場合

次にプロジェクト業務ですが、定常業務のようなノウハウや手続が蓄積・確立されていません。

従って、これから色々と試行錯誤していくことでノウハウを蓄積し、手続を確立させていくことになります。内部統制で言えば、まだ未整備であり、これから業務プロセスを構築していく段階ということです。

3.内部統制とプロジェクト業務の進め方の関係

もちろん、ただ闇雲に試行錯誤すればいいという話でもありません。

期限や期限までに達成する項目及びそのレベル(定量的、定性的な目標)を決めておき、計画や作業スケジュールを作成します。

スケジュールに従って進捗管理を行い、必要に応じて計画を修正する、などのタスク管理が求められます。

内部統制でいえば、「リスク評価と対応」や「情報とコミュニケーション」といった要素が相対的に重要といえます。

4.プロジェクト業務を進めるために重要なこと

その上で、「とりあえず作ってみて試行錯誤する」ということが重要だと思います。

例えば、まずは正確性や完成度はあまり考慮せずに試作品を作ってみます。

すると、試作品をいくつも作っていくことで少しずつ正確性や完成度が高待っていきます。

試作品を作れば周りから意見も出てくるので計画達成までのスピードはさらに速まります。

時間と達成度合いを表したグラフ

「粗(アラ)は色々なところで見えてもいいから、まずは作ろう」ということです。

※内部統制と関連付けて少し言及すると、既に社内に存在するナレッジや過去の経験で活かせるところは「試行錯誤」ではもちろんありません。また「まずは作ろう」といってもコストの存在を無視するわけではありません。この点もやはり「有効性と効率性」で判断することになるでしょう。誤解のないようコメントしておきます。

この点、性格(社風)が結構、影響してくると思います。

体裁を気にしすぎるとなかなか仕事が進まないケースもあり、いい意味での「いい加減さ」が必要だと考えています。

内部統制の「有効性と効率性」の視点から、日常業務とは仕事の進め方を使い分ける、ということです。


「気付き」を試行錯誤する会社としない会社の差

「気付き」を上記のように実際に仕事に反映するよう試行錯誤している会社とそうでない会社。

1日で行うことのできる試行錯誤は限られてはきます。

しかし、その試行錯誤が1年2年と積み重なることによって、両社の違いは明らかになってくると思います。

前者は業務効率化の結果、同じ従業員数でも新たなプロジェクトや業務を構築する時間を作ることができる。この試みはビジネスの拡大成長の大きな機会となります。

一方で後者は何も変わらず。

継続的に観察していると、その違いは一目瞭然です。外部の関係者にはすぐに分かってしまいます。



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